2023年01月10日
相模湾と富士山が一望できてリゾート地としても名高い逗子ですが、再度建築することができない「再建築不可物件」が多く、困られている住民の方や不動産所有者の方も少なくありません。
今回は逗子の再建築不可物件事情と賢い対策方法についてご紹介します。逗子で不動産を所有されている方、再建築不可物件でお困りの方必見です。
目次
逗子市の土地
逗子市は神奈川県南東部、三浦半島の北西部に位置します。相模湾に面していて海水浴場があり、特に夏場は多くの観光客で賑わいます。東京や横浜からも近くベッドタウンとして発展を遂げてきたと同時にリゾート地としても知名度があり、沿岸地域には別荘や宿泊施設、リゾートマンションも立ち並んでいます。
一方で三方を山に囲まれ高低差が激しい地形で崖も多く、災害リスクが比較的高いという側面もあります。この地形が逗子市に再建築不可物件が多い要因なのです。崖の下あるいは上に建物を建築するためには、崖から一定の距離を保つか崖に擁壁工事を行うなどの災害対策を施さなければならないと条例で決められています。この条件を満たさないと建築許可が下りず、再建築不可となってしまうのです。
逗子市の崖地
前述のとおり逗子市は三方を山に囲まれていて市内ではあちらこちらで崖を見ることができます。市街地を含む多くの地域は土砂災害のおそれがあるとして「土砂災害警戒区域」に指定されていて、さらに山沿いのエリアでは建物が破壊されて人命に大きな危害が生じるおそれがある「土砂災害特別警戒区域」に指定されています。
特に最近の土砂災害はさまざまな要因で発生していて、これまで災害が起こらなかったような地域でも崖崩れが発生するケースが増えてきました。実際に過去には崖崩れによって尊い人命が失われたこともあります。逗子市役所の都市整備課はホームページで土砂災害に警戒するよう呼びかけています。
「宅地防災等に関する協定」
逗子市ではこれまでも度々災害が発生しており、住民の安全を守るべく2021年3月に一般社団法人地盤品質判定士会と「宅地防災等に関する協定」を締結。平時の宅地の防災に関する業務や災害が発生した場合の復旧支援業務に関して、専門家の協力が得られる体制が構築されました。
予防に関しては普及啓発活動や災害に強い街づくり、市民からの崖地に関する相談に対して専門家も交えて対応できるようにするといった内容が盛り込まれています。災害時の復旧支援業務に関しても市の災害復旧や市民への相談対応に専門家が支援するという内容になっています。
また、逗子市では2021年度予算案に災害対策費用として2億3,100万円を計上。これは前年度の約2倍であり、私有地におけるのり面防護工事や緑地管理伐採、民有地の崖地防災工事助成金、危険木の伐採助成金、急傾斜地崩壊対策事業などにあてるということです。
崖地が多い逗子市で女子高生を襲った衝撃の事件
こうした市の動きの契機となったのが2020年に発生した斜面崩落による死亡事故です。逗子市内の分譲マンションの敷地内にある斜面が突如崩落し、付近を歩いていた女子高生が60トン以上もの土砂に巻き込まれて亡くなられてしまいました。法面の土壌が乾湿、低温によって風化していたことが原因とされています。
女子高生の遺族はマンションの管理会社や区分所有者を業務上過失致死や過失致死の疑いで告訴し、刑事事件となり、同時に安全対策を怠ったとして1億1,800万円の損害賠償請求を行いました。また、当該地域は土砂災害警戒区域に指定されていましたが、逗子市は「早急に対策が必要な場所ではない」と認識していたとし、批判が集まりました。
逗子市の再建築不可
上記の事故が発生したマンションは崖の上に建っており、その崖も敷地内に含まれていました。当時はのり面がむき出しになっており擁壁工事などはなされておらず、その結果土壌が変質して痛ましい事故が起こってしまったとされています。そして、マンションの管理者や所有者が必要な対策を怠った人災として、刑事・民事ともに大きな責任を問われることになってしまったのです。
前述のとおり、崖の上や下に建物を建てる際には一定の距離を置くか防災工事をしないと建築することができず、すでに建物がある場合は再建築不可となってしまいます。こうした規制も痛ましい事故を防ぐためには致し方のないことなのです。
逗子市の再建築不可に関する声
とはいえ再建築不可物件の所有者にとって、再建築不可は頭が痛い問題であるのは間違いありません。特に逗子市は崖条例の規制による再建築不可物件が多いエリアです。TwitterやFacebookなどのSNSの投稿からもそれが感じられます。
ここからは物件を探している方や不動産業者の生の声をいくつか抜粋してご紹介します。
S N S の 声
逗子駅徒歩4分4280万。安っ！と思ったら再建築不可を大リフォームした家。耐震適合証明もあるんだって。すごいな。売れるとは思う。隣地を買えば再建不可じゃなくなるのかな？もっと複雑なやつか？専門にやってる業者さんがいるんだね。
逗子の再建築不可の平屋の借地の売却相談の電話がありました。訳ありそろい踏みで素敵です。
逗子駅から18分の借地で平屋の古家で再建築不可の物件オーナーから電話で相談がありました。どの不動産屋さんも相手にしてくれないそうです。安く譲ってくれるそうですが、いくらか気になります。
逗子の再建築不可借地 駅から18分か〜！悩む！
逗子市の再建築不可物件買取
崖条例によって再建築不可になっている場合は擁壁工事などを行って崖が崩れないよう対策を行う必要があります。もしも災害が発生して人命が失われたら、大きな代償を支払わなければなりません。とはいえ、防災工事には多額の費用がかかります。
逗子市の再建築不可物件でお困りなら、売却も検討してみてはいかがでしょうか？トラブル不動産買取センターでは再建築不可物件であっても買取が可能です。特に海が見える物件は高値で買取らせていただきます。擁壁工事なども必要ありません。まずはお気軽にお問い合わせください。
