【再建築不可物件】建て替えする裏技を大公開!リスクを踏まえた最適な方法とは?

2022年03月05日

ネットで「再建築不可物件」と検索すると、さまざまな記事が出てきます。しかし、内容としては再建築不可物件の購入を検討されている方に対するものが多く、現在進行系で再建築不可物件に悩まれている所有者・売り主の方に向けた記事はそれほど多くありません。

この記事では再建築不可物件を購入した方はもちろん、以前から所有されている方、相続などで所有者になられた方向けに、再建築不可物件でも建て替えをする裏技や活用方法についてご紹介します。

ご自宅や相続した不動産の活用にお悩みの方、建て替えができなくて困られている方はぜひ参考にしてください。なお、「再建築不可物件とはなにか?」という基礎的な部分から解説しますので、すでにご存知の方は目次から興味がある項目を選んでお読みください。

そもそも何で建て替えできないの?

再建築不可物件とはその名のとおり、再度建築ができない物件のことを指します。具体的には建て替え、増築、改築、大規模リフォーム・修繕などが挙げられます。そのため、建物が老朽化してもそのままにしておくか、解体して更地にするしかありません。

そもそも再建築不可物件が建て替えできない理由は法律にあります。建築基準法では、建築物を建てるための敷地は幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならないと定められています。これを「接道義務」と言います。再建築不可物件は敷地が道路に接していない、もしくは接している面が2m以下で接道義務を満たしていないため、建て替えをしようとしても行政から建築許可が下りないのです。

では、なぜこのような接道義務違反をしている物件ができてしまったのでしょうか?その背景には建築基準法の施行時期にあります。建築基準法が施行される1950年以前は接道義務がありませんでした。当時は、敷地が道路に接していようが接していなかろうが、違法ではなかったのです。そのため、道路に接していない住宅も数多く建てられました。

1950年に建築基準法が施行されて接道義務が設けられたがために、それ以前に建築された接道義務を満たしていない建物は違法状態となってしまったのです。とはいえ、それらをすべて解体することは現実的ではありません。人道的な観点でも大きな問題があります。そこで、「建物は取り壊さなくてもいいけど、そこに新しい建物を建てることはできません」というルールになったのです。

ちなみに接道義務が設けられたのには、災害時に消防車や救急車などがスムーズに通れるようにする、住民が避難できるようにするという目的が背景にあります。接道義務に従って建物を建てるからこそ、私たちが安心・安全に暮らせるような社会が守られているのです。

再建築不可物件が建て替えできない理由を詳しく知りたい方は、「【再建築不可物件の所有者向け】建て替えできない理由とは?訳あり物件のプロが徹底解説」をご覧ください。

建て替えできる?裏技を大公開!

再建築不可物件を建て替えできるようにする3つの方法

  1. セットバックとは?
  2. お隣の土地を買ってしまう
  3. 但し書き道路の申請をだす
「うちは道路に接していないから」と諦めるのはまだ早い。接道義務を満たしていない再建築不可物件であっても、裏技を使えば建て替えができる可能性があります。その方法を3つご紹介します。

セットバックとは?

セットバックのイメージ図セットバックとは「後退」という意味です。先ほどもご説明したとおり、建物を建てるためには敷地が幅4m以上の道路に接している必要があります。接している道路が幅4m未満の場合、自分の敷地を行政に明け渡して道路にしてもらうことで、建築許可が下りるようになります。

たとえば、幅3mの道路があり、向かいに水路が流れているとするとしましょう。この場合は1mセットバックし、その分を道路にしてしまうことで、接道義務を満たすことができます。

同様に幅3mの道路があり、向かいにも家が建っている場合は、お互いが0.5mずつセットバックすることで、接道義務を満たすことができます。

お隣の土地を買ってしまう

お隣の土地を買うイメージ図道路に接している土地と自分の土地を合体させることで接道義務を満たすことができるケースもあります。特に旗竿地(間口があり、その奥に敷地が広がっているような土地)で建て替えをしたい場合などで有効です。

たとえば、間口が1.9m道路に接しているとしましょう。その場合、お隣から土地の一部を譲ってもらい、10cmだけ間口を拡げれば、接道義務を満たすことができます。

ただし、土地を買取る必要があるため費用がかかること、必ずしも隣人が土地を譲ってくれるとは限らないことには注意が必要です。

但し書き道路の申請をだす

敷地が道路に接していなかったとしても例外的に建築が認められるケースがあります。建築基準法第43条の但し書きには以下のような記載があります。

二 その敷地の周囲に広い空地を有する建築物その他の国土交通省令で定める基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したもの

引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC0000000201#Mp-At_43

たとえば、隣に公園や空き地、農道など、道路と接しているような空間がある場合、建築審査会の判断によっては建て替えができる場合があります。こうした空間を「但し書き道路」と言います。とはいえ、こちらも必ず認められるわけではないことに注意が必要です。

いっそ活用してしまう?

再建築不可物件の土地活用

  1. 賃貸経営
  2. 菜園をつくる
  3. 駐車場経営
裏技はいくつかあるとはいえ、再建築不可物件で建て替えをするのは簡単なことではありません。そこで、建て替え以外の物件の活用についても検討してみましょう。主に以下のような方法が考えられます。

賃貸経営

物件に住んでいない場合は賃貸物件として貸し出す方法があります。再建築不可物件でもリフォームは可能です。内装を新しくし、設備を入れ替えれば、住居として十分使うことができます。

再建築不可の場合は築年数が古いためどうしても家賃は低くなりますが、立地さえ良ければかえって家賃が安いことで入居者がすぐに見つかる可能性もあります。持て余していた再建築不可物件が、収益を生み出してくれる資産に生まれ変わるかもしれません。

菜園をつくる

物件を更地にして家庭菜園にするというのも素敵です。収益は得られませんませんが、趣味として楽しむことができます。新鮮でおいしい野菜が食べられるのも魅力的です。

駐車場経営

建物を解体して更地にして駐車場やコインパーキングにします。賃貸経営と同様、再建築不可物件が収益を生み出してくれる資産になります。特に駅やオフィスビル、商業施設などが近くにある立地であればニーズが見込めます。ただし、そもそも再建築不可物件は接道義務を満たしていないため、駐車場やコインパーキングにできない、あるいはできたとしても車が出入りしにくい可能性が高いです。

そんな良い話?リスクはないの?~リスク有り!知らないと大打撃~

建て替えにせよ、活用にせよ、再建築不可物件に手を加えるのは通常の不動産と比較してリスクが高くなります。ここからは建て替えの裏技を使うリスク、活用についてのリスク、それぞれ見ていきましょう。

建て替えの裏技についてのリスク

セットバックや隣地を購入する、但し書き道路の申請を出すといった方法で再建築不可物件を建て替えることは可能です。しかし、成功する可能性は高くありません。

セットバックをすれば敷地が狭くなってしまいます。隣地の購入に関しては、必ずしも隣人が首を縦に振ってくれるとは限りません。土地を譲ってくれなかったり、足元を見られて高額な代金を提示されたりするケースも少なくありません。

但し書き道路の申請についても、認められない可能性があります。そもそも隣に公園や空き地が都合よくあることのほうが稀です。

活用についてのリスク

特に賃貸経営や駐車場経営はうまくいけば収入が得られる、魅力的な活用方法と言えます。しかし、それほど甘いものではありません。

賃貸として貸し出せる状態にするためにはリフォームをする必要があります。駐車場など土地活用にするにしても一度建物を解体し、舗装工事などを行わなければいけません。初期投資に何百万円という大金が必要です。

これで入居者や利用者がなければ赤字です。「いくら初期費用がかかるのか?」「顧客は確保できるのか?」「どれくらいの収入が得られるのか?」……しっかりと戦略を立てておかないと失敗して破産するリスクが極めて高くなります。

トラブル不動産売却センターでも、賃貸経営や駐車場経営に失敗された方からのご相談を山のようにいただいています。経営の未経験者が副業感覚でできるようなものではありません。

リフォームしてしまうのはどうなの?

再建築不可物件であっても部分的なリフォームであれば可能です。リフォームしてご自身の住居にされるのであれば、リフォームの費用はかかるものの、賃貸物件にしたり、駐車場にしたりといった活用方法よりもリスクは少ないです。やり方次第では耐震性能や耐久性をアップさせて建物の寿命を延ばすこともできます。

再建築不可物件のリフォームで絶対に承知しておくこと

ただし、再建築不可物件でできるリフォームは限定的です。建物の基礎(土台)や骨組み(柱や梁)は触ることはできません。修繕や補強できたとしても新築のように今後何十年も安全に住めるようになるわけではないことに注意が必要です。築年数が古い場合、老朽化が激しい場合は、将来的に引越しも検討しなければいけなくなる可能性も十分にあります。

それなりにお金や手間をかけてリフォームしてまで住む必要があるかどうか?も考えなければなりません。

もっと手軽にお金にする、一番オススメの方法を知りたい!

持て余している再建築不可物件を低リスクで活用する方法は買取会社に売却してしまう
ことです。不動産仲介業者を経由して売る場合、買い手を募る必要があり、売れないケースも考えられます。買取会社に売却すれば確実に買い取ってもらえます。

玄人の業者は怖い!売った場合のトラブルは?

ただし、再建築不可物件を売却する際には注意が必要です。仮に仲介業者を通じて売却する場合、買い手はマイホームを探している人か不動産投資家となります。一般消費者に不動産を売る場合、売主は買主に対して「契約不適合責任」を負わなければなりません。仮に引き渡し後に雨漏りなどの欠陥が見つかると損害賠償や購入代金の減額を請求されることもあります。特に築年数が古い再建築不可物件はそのリスクが極めて高いです。

買取会社についても注意が必要です。契約後にすぐに代金を支払わず、入金までの間に「欠陥が見つかったから減額してほしい」と要求される場合があります。最終的に契約金額の1/10までに減額させられたケースや、一方的に契約破棄をされたケースもあるくらいです。

相手は不動産のプロ。あの手この手で物件を買い叩こうとする業者、再建築不可物件で弱っている方を食い物にしようとしている業者が存在するのも事実です。

仲介・買取会社でトラブルがあり、当社に連絡する方が増えています

再建築不可物件はリフォームして自分で住むにしても、賃貸経営や駐車場経営などで活用するにしても、裏技を使って建て替えをするにしても、さまざまなリスクがつきまといます。

再建築不可物件を持て余して悩んでいる、物件を相続したけどどうしたらいいかわからない、賃貸経営や駐車場経営に失敗した……こんなお悩みはトラブル不動産売却センターにご相談ください。デリケートなお悩みもあるかもしれませんが、弊社では経験豊富なスタッフが対応するので安心。お客さまのお悩みをしっかりと理解し、守秘義務に関しても厳守します。

契約不適合は免責なので、契約後に減額したり契約を一方的に破棄したりするようなことはいたしません。代金はすぐにお支払いします。相続登記などの諸費用も弊社がもつので、お客さまの負担はありません。

私たちがしっかりとサポートいたします。まずは再建築不可物件のお悩みをお聞かせください。

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