2023年02月08日
人が亡くなった履歴がある事故物件を相続してしまうと何かと大変です。残置物撤去や場合によっては特殊清掃を行わなければなりません。賃貸に出すにしても入居者が集まらない可能性も高いです。
今、事故物件の件数が年々増えてきています。藤沢市も同じような傾向で、決して他人事ではありません。今回は所有する不動産が事故物件になってしまった場合、物件を相続した場合の対処方法について考えてみましょう。
目次
事故物件の原因
事故物件化の原因としてまず挙げられるのが殺人や傷害致死などの刑事犯罪や自殺で人が亡くなってしまったパターンです。特にこれらが原因として人が亡くなった場合、買い手や借り手が入居する心理的ハードルはかなり高くなります。物件が報道されてしまったりご近所に噂が広まったりしてしまって住みづらさも感じるかもしれません。
もう一つのパターンは高齢者の孤独死です。老衰や病気で亡くなった場合は事故物件という扱いにはなりませんが、発見までに時間が経過してしまった孤独死に関しては事故物件として扱われてしまう可能性も高いです。特に高齢化社会、核家族化の影響により、実家で高齢の親が亡くなって事故物件化してしまうケースが増えてきています。
神奈川県の高齢化状況
今、日本は超高齢化時代を迎えつつあり、神奈川県においても例外なく高齢化が進んでいます。県内の高齢化率(全人口に占める65歳以上の人の割合)は2005年時点では16.9%でしたが、2010年には20%以上になり、2025年には26%に到達すると予想されています。5人に1人は高齢者ということになります。
特に神奈川県は東京から近いため、高度経済成長期に全国各地から多くの方が移住してきました。その方々が高齢者になっていくため、今後は加速度的に高齢化が進むと見込まれています。
藤沢市の高齢化対策
藤沢市においても同様に高齢化が進んでいます。2010年時点の高齢化率は19.8%、2025年にはやはり神奈川県全体と同じく25%に達すると予想されています。
ただし、市としても手をこまねいて見ているわけではありません。高齢者が暮らしやすい街をつくるべく、福祉医療施設や商業施設、住居がまとまって移動しやすい土地活用や道路網・公共交通機関の強化、地域コミュニティの強化などを重点政策として挙げています。
「藤沢市2025年問題対策委員会報告書」
特に藤沢市が危惧しているのは「2025年問題」です。2025年には地方から移住してきた団塊の世代の方々が75歳を迎え、高齢化率が25%を超える見込みです。藤沢市では「藤沢市2025年問題対策委員会」を発足し、市の人口動向や超高齢化による影響、今後の課題や対策を『藤沢市2025年問題対策委員会報告書』という資料にまとめています。
少子化が進み高齢化を止めることはほぼ不可能といえる状況のなかで、目下高齢化に対応できる街づくり、高齢者が暮らしやすい街づくりを進めている最中です。
事故物件の相続
以上のように行政も高齢化対策に動いているのですが、現実問題としてすでに高齢化の影響はさまざまなところに出はじめています。冒頭でも触れた高齢者の死去による不動産の事故物件化もその一つです。藤沢市内でも親御さんが亡くなられて実家が事故物件になってしまったケースも非常に多いです。
ここからは不幸にも事故物件化してしまった不動産(実家)を相続した場合の対処法について考えていきましょう。
相続放棄
まず挙げられるのは相続放棄です。相続人(被相続人の配偶者や子供など)は被相続人(故人)の財産を受け継ぐ権利がありますが、これを放棄することもできます。事故物件化してしまった実家を管理するのが負担である、使い道がないということであれば、相続放棄をするのも手です。
ただし、相続放棄の手続を行った場合、すべての財産を放棄しなければなりません。現金のみは相続して実家は放棄するといったことは認められないので注意が必要です。また、相続放棄を行う場合には、相続の開始があったこと(被相続人の死亡)を知ってから3ヶ月以内に行わなければなりません。
相続後居住
相続後にご自身が住むという方法もあります。これであれば相続放棄をする必要がなく、物件を持て余すこともありません。
ただし、実家に住むとなると今までの住居を処分する必要があります。引っ越しも行わなければならず、建物が老朽化しているのであればリフォームや修繕もしなければならないかもしれません。
特に遠方に住まわれている方は仕事を辞めたり子供を転校させたりしなければならず、生活面にも大きな影響が出てきます。築年数が新しい、近隣に住んでいるということであれば選択肢としてはありかもしれませんが、それ以外の方はなかなか難しいといえます。
相続後売却
使い道がない場合は売却してしまうというのも手です。特に相続人が複数いる場合は、実家を売却して、それで得た利益を分配するという方法をとることもできます。
ただし、事故物件は売り主に対して「心理的瑕疵あり」というように告知をしなければなりません。これを「重要事項説明」といいます。前述のとおり、過去に人が亡くなった物件に住むのは心理的ハードルが高いため、なかなか売れないものです。売れたとしても、近隣の相場よりも大幅に値段が下落してしまうため、売却するのも容易ではありません。
藤沢市で事故物件所有者になったら
事故物件の活用方法としては賃貸に出すという手段があります。物件を貸し出せば毎月家賃収入を得ることが可能です。実際に相続した実家を賃貸に出して毎月収入を得ている方もいらっしゃいます。
ただし、賃貸に出すにしても借り主に対して重要事項説明をしなければなりません。人が亡くなっていることを告知すれば、やはり入居者希望者が集まりづらくなります。その場合は家賃を周辺の物件よりも低く設定する必要があります。
特に藤沢市は前述のとおり高齢化が進んでいて、人口が減少傾向にあります。そのような状況のなかで家賃相場も下落傾向にあるため、事故物件を賃貸するのも難しいというのが実情です。
藤沢市の訳あり物件専門業者
事故物件化してしまった実家は、相続放棄する、住む、売却する、活用する、いずれの方法も極めて厳しいと言わざるを得ません。その結果、固定資産税や修繕費などを支払い続けて物件を持て余している方が非常に多いのです。
藤沢市で事故物件の活用や処分にお困りなら、トラブル不動産買取センターにご相談ください。買い主は弊社になるので、確実に売却可能。トラブル不動産に特化して取引を行ってきたため、事故物件であっても好条件で買取らせていただきます。特殊清掃や残置物撤去も不要です。まずはお気軽にご相談ください。