2023年05月31日
湘南エリアに属する茅ヶ崎市は観光地としても、居住地としても人気が高い地域であり、地価や中古物件の価格も上昇しています。一方で、市内には再建築不可物件や崖地物件が多数あり、こうした物件は人気が高いエリアであっても高値で売却するのはなかなか難しい面があります。
この記事では茅ヶ崎市内で再建築不可物件を所有されていて処分に困られている方、相続や購入で手に入れたものの物件を持て余されている方のために、少しでも高値で売る方法についてご紹介します。
目次
茅ヶ崎の土地柄と不動産における強み
茅ヶ崎市は神奈川県南部に位置する人口約24万人の施行時特例市です。市内には相模川が流れ、湘南海岸に面しています。サーフィンやマリンスポーツが盛んな地域で、1年中を通じてサーファーが訪れる聖地でもあります。さながら日本のワイキキという雰囲気で、ハワイのホノルル市と姉妹都市提携も締結しています。
サザンオールスターズの桑田佳祐さんの出身地でもあり、「サザンビーチちがさき海水浴場」「サザン通り商店街」「茅ヶ崎サザン神社」など、市内にはサザンの名を冠したスポットも数多くあります。
茅ヶ崎駅には東海道本線と相模線が乗り入れており、横浜駅まで30分、東京駅まで50分ほどでアクセスでき、交通の便も良い地域です。おしゃれなイメージとゆたかな自然があること、そして利便性も高いエリアであるため、住宅地としても非常に人気で、2021年の転入超過数は全国19位、子育て世代率は全国1位、東京23区からの転入者数も全国1位となっています。
前述のとおり、地価や中古物件の価格も上昇傾向にあり、茅ヶ崎市内の不動産は高値で売れる可能性があります。
茅ヶ崎の再建築不可物件・崖地物件の売却
茅ヶ崎は非常に人気が高く、不動産が高値で売れる可能性もありますが、再建築不可物件や崖地物件となると話は別。一変してなかなか売れなくなってしまいます。その理由や再建築不可物件・崖地物件を売却する方法について見ていきましょう。
そもそも再建築不可物件は売れるの?
再建築不可物件は法律で新築や増改築が認められていない物件のことを指します。たとえ老朽化してもそのままにしておくか、建築許可が不要な範囲で修繕するしかありません。リフォームするにしても、内装を変える、設備を入れ替えるなど軽微なものに限られます。そのため自由が利かず、資産価値も低いとみなされるため、どうしても売れにくいのが実情です。
不動産会社に相談したとしても全然売れない、安値しかつかないといったケースがほとんどで、中には話すら聞いてもらえないこともあります。
再建築不可を可能にして売却
そもそも再建築不可物件が再建築できない背景としては「接道義務」の存在が挙げられます。「建物の敷地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければならない」と建築基準法に定められています。まったく道路に接していない、接している道路が狭すぎる、間口が足りない、接している「道路が建築基準法上の道路」ではないなどの理由で接道義務に違反している場合、建築許可が下りません。その結果、新築や増築、リフォームなどができなくなってしまうのです。
逆に言えば、接道義務さえ満たすことができれば、一般的な不動産と同じように売ることができます。ここからはその方法についていくつか見ていきましょう。
位置指定道路を申請
位置指定道路の申請とは建築基準法上の道路(国道や都道府県道、市町村道など)以外の道路、つまり私道などをっ例外的に道路として認めてもらう手続きのことです。たとえば住宅分譲地内の道路は私道になるので本来は道路に接していない分譲地での建築行為は認められていないのですが、位置指定道路として認めてもらうことで住宅を建てることが可能になります。
再建築不可状態の敷地が私道に接している場合は位置指定道路を申請することで再建築が可能となりますが、位置指定道路と認定されるためにはさまざまな条件を満たす必要があり、ハードルが高いのも事実です。
セットバックを行う
セットバックとは「後退」という意味です。たとえば接している道路の幅が3.9mの場合、自分の土地を0.1mだけセットバックして行政に土地を開け渡して道路扱いとしてもらうことでも、接道義務を満たすことができます。
接している道路幅が狭い場合に有効な手段ですが、敷地面積が狭くなってしまう、明け渡す土地は寄付扱いになることが多く利益につながらない、測量や舗装工事などで費用がかかるといったデメリットがあります。
お隣の土地を買う
敷地が接道義務を満たしている土地と合筆することでも再建築が可能となります。また、間口が狭くて接道義務を満たせていない場合は、一部だけ買収して合筆することも可能です。
隣接する敷地が接道義務をクリアしていてかつ隣人が土地を譲ってくれる場合には有効な手段ですが、土地の買収や借り上げに多額の費用が必要となるため、こちらもなかなかハードルが高い方法といえます。
但し書き道路を申請
前述のとおり、接道義務は建築基準法で定められたルールですが、「道路の代わりとなる土地に接している場合は、それを道路として認める」という旨の但し書きがなされています。たとえば人や車が進入できる広大な私道や空き地、公園、緑地などが挙げられます。
但し書き道路申請を行うことで、敷地がまったく道路に接していない場合でも再建築ができる可能性がありますが、そもそも但し書き道路を申請できるようなスペースと接していることが前提となります。
再建築不可物件のまま売却
以上のように再建築不可物件を再建築可能な状態にして売却する方法はさまざまありますが、いずれも費用がかかったり条件に合致していないと実行できなかったりして、ハードルが高いのも事実です。また、手間やコストをかけても必ずしも再建築不可物件が好条件で売れるとは限りません。
であるなら、再建築不可状態のまま売却してしまうという手もあります。売りにくい再建築不可物件ですが、少しやり方を工夫するだけで、売れるようになる可能性も十分にあるのです。ここからはその方法について考えていきましょう。
隣家へ土地もしくは物件売却
先ほど隣地を買い取って合筆するという方法をご紹介しましたが、これの逆パターンです。隣人に再建築不可物件を買い取ってもらうという方法があります。やはり隣地と合筆することで再建築不可状態を解消することができます。
隣人にとっては自分の敷地が広がって自由に使えるようになる、ご自身にとっては売れなかった再建築不可物件を手放すことができるというように、双方にとってメリットがありますが、隣人に物件を買い取ってくれる意向があることが前提となります。
不動産仲介で売却
不動産仲介会社に仲介を依頼して買い手を見つけるという方法です。一般的な不動産売買でよく用いられる手段であり、仲介会社を通じて再建築不可物件の売却を進められている方も多いかと思います。
不動産買取業者よりも査定額が高い傾向がありますが、再建築不可物件の場合はなかなか買い手が現れない可能性も高く、特に売れない場合は放置をされたり値下げを提案されたりするケースも少なくありません。
不動産買取業者に売却
仲介を通じてではなく不動産買取業者に直接売却するという方法です。買い手は業者になるため、スムーズに物件を手放して現金化することができます。
ただし、悪質な業者には注意しましょう。特に再建築不可物件の場合、引き渡し後に契約不適合責任を持ち出して「再建築不可なんて知らなかった」などと言いがかりをつけ、代金の減額や金銭の支払いを要求する悪徳業者も存在します。契約不適合責任は免責としていて、信頼がおける業者を選びましょう。
崖地物件の売却
崖の近くなどは道路が十分に整備されていない傾向があり、特に再建築不可となっている物件も多いです。茅ヶ崎市やその周辺市町村は海が近いため、こうした崖地物件も少なくありません。ここからは崖地物件を売却する方法について見ていきましょう。
接道工事を行う~道路を作るケース~
崖地に敷地がある場合、道路との高低差があることで接道していないケースも少なくありません。この場合は自分の土地から道路までの道を設けて接道させる必要があります。とはいえ造成作業や舗装工事などで多額の費用がかかり、数千万円もの規模になることも珍しくありません。
接道工事を行う~家が崖下にあるケース~
崖のすぐ下に建物があり、崖上に道路が通っている場合、崖上に駐車場を設け、上階部分と接続させることで接道義務を満たせる可能性があります。やはりこちらも土台工事や舗装などで数千万円単位の費用がかかることも多いため、あまり現実的な方法とはいえません。
不動産仲介で売却
一般的な再建築不可物件と同様、崖地物件も不動産仲介業者に依頼するのが一般的です。ただし、やはり一般的な物件のようにスムーズに売却することは難しく、なかなか買い手が見つからない、売却額が低くなってしまうケースも少なくありません。中には話すら聞いてもらえないということもあるようです。
不動産買取業者に売却
崖地物件も不動産買取業者に直接売却することで、スムーズかつ確実に物件を処分でき、売却益を手にすることができます。一方で、買取を断られるケースや契約不適合責任を持ち出されて不当に減額を要求されたり金銭の支払いを求められたりするケースも考えられますので、業者選びには十分注意しましょう。
茅ヶ崎の再建築不可物件売却をご検討の方へ
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物件がなかなか売れなくて困っている、不動産会社に話すら聞いてもらえない……そんなお悩みをお持ちの方も、ぜひお気軽にご相談ください。